感覚神経 ‐ 筋サテライト細胞という新規臓器連関が担う骨格筋恒常性維持機構の解明 - 公募研究 2016-2017

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  5. B01 北宅
  6. B01 沢野
研究課題名 感覚神経 ‐ 筋サテライト細胞という新規臓器連関が担う骨格筋恒常性維持機構の解明
研究代表者
越智 広樹

微小重力下における筋萎縮のメカニズム解明において、重要な課題の一つは、筋肉におけるメカニカルストレス受容機構の解明である。これまでに我々は、骨格筋と同様にメカニカルストレスを受容する臓器である骨において、感覚神経系の骨組織内への侵入が骨量維持に重要であることを報告してきた。加えて、感覚神経障害マウスでは、骨欠損モデルにおける骨再生が有意に低下していた。このことは、感覚神経系が、メカニカルストレスの感知において重要な働きをしているとともに、組織幹細胞の恒常性維持を担っている可能性を示唆している。興味深いことに、骨格筋幹細胞である筋サテライト細胞は重力刺激下で細胞の活性化が促進することが知られていることから、筋サテライト細胞はメカニカルストレスに対し鋭敏に反応することで、生理的機能を維持していると考えられるが、その重力感知メカニズムは不明である。

そこで本研究では、感覚神経系‐筋サテライト細胞という新たな臓器連関に着目し、骨格筋におけるメカニカルストレス受容機構から見た筋萎縮の分子メカニズム解明ならびに新規治療法開発の分子基盤構築を目指す。

1)骨格筋におけるメカニカルストレス受容機構の解明:
荷重ストレスの変化が骨格筋の感覚神経系におよぼす影響を3次元組織学的に解析する。また、感覚神経機能異常マウスを用いて、感覚神経系による骨格筋機能の調節機構を解明する。

2)感覚神経系による筋サテライト細胞恒常性維持機構の解明:
荷重負荷に反応し骨格筋に分布する感覚神経系で変動する遺伝子を網羅的に解析し、力学的ストレス反応因子を同定する。加えて、これらの中から筋サテライト細胞の増殖・分化を促進する分子を同定し、生体における機能解析を行う。