極限的環境ストレスから生体を守る分子実体の解明- 公募研究 2018-2019
研究課題名 | 極限的環境ストレスから生体を守る分子実体の解明 |
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研究代表者 |
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複合的な環境ストレスに曝される宇宙に進出する上で、生物学的ストレスの回避・軽減は重要な課題である。クマムシは体長数百ミクロンの微小動物で、乾燥状態になることで様々な極限環境に高い耐性を示し、宇宙空間に曝露されても生存した初めての動物である。私達のこれまでの研究から、クマムシは様々な生体分子をストレスから保護あるいは修復促進する独自のメカニズムを持つことが示唆され、新規な耐性分子の宝庫と期待されているが、その分子的な実体には不明な点が多い。
本研究課題では、脳も備える多細胞動物でありながら、様々な環境ストレスに高い耐性を示すクマムシを材料に、これまでに蓄積された耐性の異なる4種のクマムシの各種オミクス・細胞分画データをもとに耐性に関わる遺伝子・タンパク質候補を選別し、耐性能力に必須な遺伝子群を同定する。さらに同定した遺伝子群が耐性に寄与するメカニズムの解明を進めるとともに、他種の動物培養細胞などにおける耐性の再構築を試みる。