宇宙・重力環境変動下で植物根の成長を制御する新奇メカニズムの解明- 公募研究 2018-2019

  1. A01 小椋
  2. A01 高橋(秀)
  3. A01 高橋(智)
  4. A01 道上
  5. A01 檜井
  6. A01 湊元
  7. A01 二川
  8. A01 茶谷
  9. A01 川上
  10. A01 秋山
  11. A01 冨田
  1. A02 篠原
  2. A02 三枝
  3. A02 前川
  4. A02 安部
  5. A02 大神
  6. A02 河野
  7. A02 高野
  1. A03 鈴木
  2. A03 中村
  3. A03 原田
  4. A03 小林
  5. A03 宮本
  6. A03 舟山
  7. A03 柿沼
  1. B01 ラザルス
  2. B01 加藤
  3. B01 國枝
  4. B01 北宅
  5. B01 沢野
研究課題名 宇宙・重力環境変動下で植物根の成長を制御する新奇メカニズムの解明
研究代表者
高橋 秀幸
研究協力者
  • 小林 啓恵
    東北大学大学院生命科学研究科・助教

固着性である植物の生育・生存・生産性は、水環境によって大きく影響される。そのため、陸上植物は水の獲得器官である根を重力屈性によって下側に伸長させ、また水分屈性によって高水分側に伸長させる能力を有する。地球上では重力屈性が水分屈性に干渉するが、微小重力環境では水分屈性を重力屈性から分離できる。根の重力屈性は、根冠コルメラ細胞による重力感知と、それを介した植物ホルモンであるオーキシンの伸長領域における偏差的輸送・分布によって制御される。一方、根の水分屈性は、伸長領域における水分勾配の感知とMIZ1タンパク質およびアブシジン酸 (ABA)に依存するが、それらの実体や機能の詳細は不明で、植物種による水分屈性制御機構の違いもわかってきた。このように、根の水分屈性は重力屈性の場合と違い、新奇の分子機構によって制御されている可能性が大きい。そこで本研究では、伸長領域に存在する水分勾配感受細胞および機能分子を同定するとともに、MIZ1とABAの作用様式を解明し、根の重力屈性と水分屈性が干渉し合うしくみ、根が環境変動下で機能するために環境応答を統御するしくみを理解する。それによって、根の重力屈性と水分屈性の分子ネットワーク機構に関するモデルを構築し、それを検証し、宇宙・重力環境変動下で根の成長を制御するための実験系を確立する。

図 根の重力屈性(左)と水分屈性(右)の発現機構のモデル