重力変化による自律神経系の可塑:前庭系-延髄C1神経細胞連関へのアプローチ- 公募研究 2018-2019

  1. A01 小椋
  2. A01 高橋(秀)
  3. A01 高橋(智)
  4. A01 道上
  5. A01 檜井
  6. A01 湊元
  7. A01 二川
  8. A01 茶谷
  9. A01 川上
  10. A01 秋山
  11. A01 冨田
  1. A02 篠原
  2. A02 三枝
  3. A02 前川
  4. A02 安部
  5. A02 大神
  6. A02 河野
  7. A02 高野
  1. A03 鈴木
  2. A03 中村
  3. A03 原田
  4. A03 小林
  5. A03 宮本
  6. A03 舟山
  7. A03 柿沼
  1. B01 ラザルス
  2. B01 加藤
  3. B01 國枝
  4. B01 北宅
  5. B01 沢野
研究課題名 重力変化による自律神経系の可塑:前庭系-延髄C1神経細胞連関へのアプローチ
研究代表者
安部 力
研究協力者
  • 森田 啓之
    岐阜大学大学院 医学系研究科・教授

我々の生活は多種多様なストレッサーに囲まれており、そのストレッサーに打ち勝つことで生体機能を正常な状態に保っている。身体的および心理的ストレスに対する生体恒常性維持にはフィードバック制御が重要であり、この制御には3つの要素、1) センサーである感覚器、2) 情報を統合する中枢、3) 制御信号に従って作動する効果器、が含まれている。このフィードバック制御のうち、中枢の役割を担う神経細胞の1つとして延髄のアドレナリン作動性神経細胞であるC1神経細胞がある。C1神経細胞は低酸素、低血圧、低血糖、感染などの身体的および心理的ストレスよって活性化し、自律神経や視床下部-下垂体-副腎系の制御量を決定することでストレス緩和に貢献している。一方,内耳前庭器は重力情報の感覚器として働く。これまでの前庭系の研究は平衡感覚機能を対象に行われてきたが、最近では、自律神経、代謝、筋・骨系、免疫なども制御していることがわかり始めている。前庭系のひとつの特徴として可塑性がある。微小重力環境や長期臥床など通常とは異なる環境・状態で前庭系に可塑が生じ,前庭系を介する生理機能調節力が低下する。この可塑が生体機能の恒常性維持に影響を与えていることが考えられるが、前庭系からのC1神経細胞を介する下流経路や可塑による応答性低下のメカニズムは不明である。そこで本研究では、1) 末梢前庭器からC1神経細胞への経路、2) 前庭系可塑による C1神経細胞を介した自律神経応答の変化、3) C1神経細胞可塑による自律神経応答の変化、の3点を明らかにし、前庭系の可塑的変化による自律神経失調のメカニズム解明を目指す。