概日リズム周期の決定機構解明と操作- 公募研究 2018-2019
研究課題名 | 概日リズム周期の決定機構解明と操作 |
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概日リズムは、地球の自転に伴う24時間周期の昼夜(明暗)サイクルへの適応システムである。しかし、ひとたび地球の外に飛び出せば、そこには必ずしも24時間周期の明暗サイクルは存在しない。したがって、概日リズムの周期を自在に操作できたら、地球外で生活する上で非常に有用な技術になる。概日リズム制御中枢・視交叉上核(SCN)は、多種・多数の時計ニューロン集団から成る神経ネットワークである。応募者らは、SCNのバソプレシン(AVP)産生ニューロンが概日ペースメーカー細胞の少なくとも一部として機能し、概日リズム周期の決定に重要であることを見出した。
本研究課題では、我々がこれまでに開発した遺伝子改変マウスやツールを活用し、AVPニューロンを中心にした概日周期決定の神経ネットワークメカニズムを明らかにする。また、25時間周期の概日リズムが、火星のような25時間周期の明暗サイクル下で本当に適応的なのか、検証する。さらに、光遺伝学的手法による、概日周期の人為的操作を試みる。将来のサルやヒトへの応用を念頭に、ウイルスベクターのみを用いてマウスで概日周期を操作する手法の開発も試みる。